歌集π パイ
『π』という歌集があります。数学関連ではない書籍にしては珍しいタイトルです。 本土美紀江『歌集πパイ』(短歌研究社 2000年)のあとがきで、著者は、「いくら計算しても答えが見つからない、更に法則性も見いだし得ない円周率(π)、私達の日常とどこか似通っている。それは又、現実...
浦島伝説の謎
浦島太郎の昔話は、子供の頃から親しんだ物語ではありますが、古代史を学ぶようになって、どれほどの史実の背景があるのだろう?と疑問に思っていました。 浦島太郎が助けた亀に乗って海中の竜宮城に行き、乙姫様と楽しく遊び暮らすうちに、この世とは違う時間の進みを体験し、最後には「禁...
「邪馬台国東遷」説の不思議
九州に存在した邪馬台国あるいは女王卑弥呼の都が奈良県に移ったとする「邪馬台国東遷」説が、文献史学と考古学の両分野の研究者から戦後だけでも何度も提唱され、それなりに人気があるようです。 卑弥呼が九州に居たとする「邪馬台国=九州」説の研究者でも、その後、倭国の中心は奈良県に移り...
古代史における「大和朝廷一元史観」を憂慮する
真実の歴史を語れ、を標榜する『古代に真実を求めて』(古田史学論集第17集)(明石書店2014年8月25日初版)が届きました。 「古田武彦先生米寿記念特集」が組まれていて、最近の”古田史学”の研究動向が分かります。 1972年の著書 『「邪馬台国」はなかった...
出雲 風土記が語る独自性 の本質とは?
2014年8月25日(月)の朝日新聞夕刊・文化欄に 「出雲 風土記が語る独自性」という記事が掲載されていました。 島根県が7月21日に都内で開いた「古代出雲の実像」というシンポジウムの概要報告です。 出雲風土記の中の国引き神話など出雲地方独自の伝承を尊重・重視する立場から、...
”50歳からの知的生活術”に『探偵小説の街・神戸』が…!
最近刊行された(2014年8月10日第1刷)三輪裕範『50歳からの知的生活術』(ちくま新書)の中で、弊社発行の『探偵小説の街・神戸』の著者・野村恒彦氏のライフ・スタイルが、「最も興味深い定年後の知的生活術」の好例として紹介されています。日経新聞の記事「謎解きは神戸の街で」(...